「作業を遂行したいけどどのような書類が必要になるの?」「契約を遂行する、履行するの違いって?」業務を遂行する・履行するの意味の違いについて理解できていない方が多いかと思います。
この記事では、「遂行する」「履行する」の単語の違いや仕事を遂行させるために欠かせない書類についてご紹介します。契約を遂行する・履行するの違いについてや業務委託契約に必要になる契約のバリエーションについても記載していますので、ぜひご一読ください。
目次
契約を遂行する・履行するの違いについて
ビジネスの場ではよく使われる言葉、「遂行する」「履行する」ですが、あなたは2つの単語の違いについて正しく理解していますか?ここでは契約を遂行する・履行するの意味の違いについてご紹介します。
契約を遂行するとは
遂行とは、物事を成し遂げること。最後までやり終えるという意味があります。契約を遂行するとは、契約通りにしっかり物事を成し遂げることです。
契約書の中では、契約遂行の納品物が誰に・いつ帰属するのかなどと使われます。後述する委任契約を締結するための契約書に記載があるケースが多いです。
契約を履行するとは
履行とは、債務の内容を実現する。決定したことを実行する。という意味があります。契約を履行するとは、取り決めた契約を実行することです。
設定期日までに契約を履行できなければ、今後一切取引をしないなどと使われます。後述する請負契約を締結するための契約書に記載があるケースが多いです。
遂行する・履行するを英語にすると
遂行すると履行するについてご紹介してきましたが、ここでは英語でどのように表記されるのかご紹介します。
遂行するは英語で、executeやperformなどと表現されます。
execute a command(命令を遂行する)、perform/carry out (遂行する、実行する)と使われます。
履行するは英語で、completeやfulfilなどと表現されます。
complete the contract (契約を履行する)、to fulfill a contract(契約を履行する)と使われることが多いです。
業務の遂行に欠かせない業務委託契約書とは
ここでは業務遂行に不可欠な業務委託契約書についてご紹介します。意味や必要性、種類を詳しくみていきます。
業務委託契約書とは?必要なの?
業務委託契約書とはその名のとおり、業務を外部に委託する際に締結する書類のことです。業務の内容や条件について記載することで、当事者間の理解に齟齬が生じないようにします。
契約書の内容に背くような結果になった場合、罰則が科せられることもあります。内容通りの制作物を納品できなかったり、目標を達成できなかったりなどがそうです。そのため作成した契約書だけで、契約内容の全てが理解できるよう細かく必要事項を明記しなければいけません。
委託・受託側の契約内容の理解に違いが生じないようにするために必要不可欠です。
業務委託契約にはどんなものがある?
業務委託契約は大きく分けて2つの契約から成り立っています。
・請負契約
・委任契約
それぞれ順にみていきましょう。
請負契約とは?
契約の1つ目は、請負契約です。請負契約とは、業務の結果に対し責任を負う契約です。
発注者は成果に対する対価として報酬を支払う必要があり、同時に受託者は成果を出すことを義務付けられます。お互いが契約の目的を、成果の有無に絞り業務を履行しなければいけません。
契約内容通りの成果を達成しない場合、損害賠償を請求されることもあり得ます。
委任契約とは?
契約の2つ目は、委任契約です。委任契約とは、業務の作業プロセスに対し責任を負う契約です。業務を遂行することを契約の目的とします。受託者が業務を遂行しているか、作業期間を設けているか等です。
そのため請負契約のように結果に対し責任が発生せず、業務をしていれば報酬を支払わなければいけません。結果があまり問われない、事務作業や発送業務などで結ばれることが多い契約です。
これで業務を遂行させる書類に迷わない
この記事では、遂行する・履行するの単語の違いや業務を遂行させるために必要な書類についてご紹介しました。
契約書で見かける「遂行する」「履行する」ですが微妙に意味が異なります。請負契約、委任契約をする際に2つの言葉が使い分けられていることが多いようです。しっかり2つの単語の違いを理解しておくと契約書に上記の言葉が出てきても問題なく対応できます。
また業務を遂行させるためには業務委託契約書が必要になります。業務委託契約は「請負契約」と「委任契約」の2つの契約によって成り立っており、業務委託契約を理解するには両方の意味を知っていなければいけません。
しっかり意味を理解し、適切に使い分けられるようにしましょう。