電子データの管理業務を効率化するために、サーバーのクラウド化を検討されている方も多いのではないでしょうか。
その中で、ITインフラについて考えておくことはとても重要であるといえます。
今回は、そんなITインフラについて、運用や整備の面などから解説いたします。
目次
ITインフラとは?
ITインフラとは
ITインフラとは、ITの分野において基礎となる設備や施設のことを指します。
ITインフラをきちんと整備していなかった場合、不正アクセスやウィルスによる機密情報や個人情報の漏洩、データの改ざんなどのリスクが生じてしまいます。そのほかにもハード機器の故障やサーバー障害発生の原因になる場合もあります。クラウドサービスを利用する場合はITインフラをきちんと整備する必要があります。
アプリケーション
ITインフラにおけるアプリケーションとは、メールやWebブラウザなどの作業ツールを指します。
インストラクチャー
インストラクチャーとは、パソコン本体やサーバーなどのハードウェア、ネットワークを構築しているインターネットやLANシステム、データベースやOSなどのソフトウェアを指します。
ハードウェアとソフトウェア
インストラクチャーはハードウェアとソフトウェアの2種類に分けられます。
ハードウェアは一般的にデータ処理や記憶、入力や出力に関する機能を持っている機器や回路を指します。平たく言えば「モノ」にあたるものです。
ITインフラとしてハードウェアに分類されるのは「サーバー」「パソコン」「ストレージ」「ネットワーク」などです。IT機器周辺で必要になる装置や設備もITインフラのハードウェアに含まれます。「カメラ」「遠隔監査システム」「電源装置」「プリンター」などがその例です。
それに対し、ソフトウェアはコンピューターを動かすための命令を下すプログラムを指します。平たく言えば「サービス」にあたるものです。アプリケーションサーバーやWebサーバーなどのミドルウェアは、ソフトウェアとハードウェアの中間にあるようなシステムですが、ITインフラではソフトウェアに分類されます。
ITインフラを整備する際の注意点
運用範囲の拡大
これまでのITインフラの整備は社内で業務を行うために行われていました。しかし現在では、業務の効率化や多様な働き方の実現を目指し、リモートワーク下での業務も増えています。そのためにはITインフラを社内のみならず社外からでも利用できるようなシステムや、スマートフォンやタブレットなどの端末からでも利用できるシステムを整備しなければなりません。ITインフラを整備する際には運用範囲をこれまでよりも拡大し、より利便性を高めることが必要になります。また、加速していくビジネス環境の変化に応じて、ITインフラの運用もアプリケーションの整備や基盤の拡大・縮小などで対応する必要があります。
セキュリティ対策
リモートワーク下に置いて社外からでも利用できるシステム整える際に、運用範囲の拡大とともに重要なのがセキュリティ面の強化です。システムを構築する際に、認証システムの強化や、外部からの不正アクセスの対策を強化し情報漏洩などを防止するシステムを整備する必要があります。しかし、どれだけセキュリティ対策を講じていても、サイバー攻撃を完全に防御することは不可能といわれています。そのため、「不正アクセスが行われた場合でも迅速に発見する」「情報漏洩が発生しても被害を最小限にとどめる」などのスタンスのもとでセキュリティ対策を整備する必要があります。
ITインフラを運用する際の注意点
障害が起きた時のマニュアルを用意する
サーバー障害などが発生すると、単純に会社の利益が大きく損なわれるだけでなく、企業として信頼の低下や業務効率が格段に低下してしまうなどの事態が考えられます。
サーバー障害などは外部からのサイバー攻撃などで起こる可能性があるため、セキュリティ面に気を配り運用する必要があります。
また、ハードウェアの不具合などについても想定しておかなければなりません。いずれにせよ、障害が発生した際に被害を最小限に抑えるためにも、対処方法をマニュアル化し共有しておく必要があります。
サーバーの負荷を分散する
システム運用を1台のサーバーで行っている場合、アクセス数の増加によるサーバーダウンの危険性が高まってしまいます。こうした事態を避けるためにはサーバーを複数設置し、アクセスを分散させるなどの方法が有効です。負荷分散装置を設置することで、サーバーへの負担を自動的に分散させることができます。
管理体制を万全にする
管理体制を万全にすることで、効率的な業務を行うことに繋がります。
監視システムなどを導入することで、障害や不具合などのトラブルが発生する前に発見することが可能なため、迅速な対処をすることができます。
まとめ
クラウドサービスを利用するにあたって、ITインフラを整備することはとても重要な要素です。整備や運用に関する注意点についてしっかりと把握することで、利便性の向上や業務の効率化を実現することが可能になります。