契約書作成に係る業務についている方のなかには「契約について深く知りたい」「契約書作成に不安がある」といったことを考えている方も多いのではないでしょうか。
そこで、このように考えている方は資格取得を目指してみてはいかがでしょう。
資格を取得すると扱える業務に幅ができ、さらに仕事に対する専門性も身に付くためキャリアアップに非常に有効です。この記事では、契約関連の仕事をしている方におすすめの資格3選をご紹介します。資格を勉強する目的別に資格をそれぞれご紹介しますので、ぜひご一読ください。
目次
契約書とは
事務関連の仕事に就いている方でしたら、よく扱っているであろう契約書。普段、何気なく契約書と呼んでいるかと思いますが、契約書の意味や種類をあなたはしっかり理解していますか?ここでは契約書についてご紹介します。
契約書とは当事者同士で交わす書類
契約書とは、当事者同士で取り交わす書類を指します。当事者同士で契約の内容の理解に相違がないよう、作成します。実は契約には「契約自由の原則」という民法上の基本原則があり、契約には契約書の作成が必要なわけではありません。
しかし、契約書の作成をせず当事者同士で認識している契約内容に違いがあると、トラブルに発展しやすくなります。「こんな契約には覚えがない」「契約内容の勘違い」などが生じる可能性があります。
そのため、上記のトラブルを防ぐためにも契約書を作成しているのです。
契約書の種類
契約書と一口にいっても、いくつか種類があります。ここではよく利用される契約書を3つご紹介します。
①業務委託契約書:業務を外部に委託する場合に取り交わす契約書です。業務内容や条件を記載し、受託側に問題なく業務を委託させるために必要です。
②秘密保持契約書:秘密保持契約書とは、当事者同士で交わされる秘密や個人情報などを取引以外の目的に利用しないことを約束する書類です。情報漏洩をさせないためには必要不可欠の書類です。
③売買契約書:売買契約書とは、売り手と買い手の間で交わす書類です。支払条件や、何を・いつ・どれだけ・いくらで売買したのかという取引内容が記載されています。
契約書作成は無資格でもできるの?
ここでは契約書を作成するには専門の資格を取得する必要があるのかどうかをご紹介します。
契約書作成は無資格でも可能
契約書の作成は専門の資格がなくても作成が可能です。しかし契約書といっても多種多様で、内容の確認レベルで交わされる契約書や法律の知識が必要な契約書などがあります。
前者で述べた、内容の確認レベルで交わされる書類に関しては専門の資格が無い一般の方でも契約書の作成は可能です。後者の場合は、法律に関する豊富な知識を有する弁護士に依頼する方が無難です。
契約書の作成目的に応じて、使い分けるようにすると良いですね。
契約関連の仕事をしている人におすすめの資格3選
ここでは契約書関連の仕事をしている方におすすめの資格を3つご紹介します。
①ビジネス実務法務検定
②文書情報管理士
③ビジネスキャリア検定試験
それぞれ詳しく見ていきましょう。
一定の法律知識を学べる!ビジネス実務法務検定
おすすめの資格1つ目は、ビジネス実務法務検定です。ビジネス実務法務検定とは、幅広い職種で必要とされる法律知識を習得できる資格です。
法律部門に限らず、営業や人事、総務などの部署でも契約書を扱う場面はあるかと思います。その際に契約内容について正しい知識がなければ、契約内容の不備や、トラブルの対策などもできません。契約に関する仕事をしている方でしたら、取得しておいて損のない資格です。
官公庁・自治体での応札条件にも!文書情報管理士
おすすめの資格2つ目は、文書情報管理士です。文書情報管理士とは、扱う書類や契約書を長期保管するための技術やそれに関する法律の知識、および規則を網羅的に学べる資格です。
文章の作成から保管、廃棄までの過程や紙の書類のみならずコンピューター上の電子データの取り扱いについても学べます。官公庁・自治体での応札条件にもなっており、非常に信頼のおける資格です。
公的検定資格試験!ビジネスキャリア検定試験
おすすめの資格3つ目は、ビジネスキャリア検定試験です。ビジネスキャリア検定試験とは、業務を行う上で必要となる知識・実務能力の評価をすることを目的とした公的検定資格試験です。
ビジネスキャリア検定試験の中にもいくつか種類があり、その数8分野で43試験もの受験ができます。契約関連の仕事をしている方でしたら、「企業法務・総務」の資格取得をおすすめします。会社の設立・運営から契約、知的財産管理、債権管理など企業活動全般に関する法律業務を学習できます。
資格取得して契約書作成に活かそう
この記事では、契約関連の仕事をしている方におすすめの資格3選をご紹介しました。契約書といっても多種多様で扱う契約書によっては資格が必要なものもあります。資格を取得することで扱える業務に幅がでますし、仕事に対する専門性も身に付きキャリアアップに非常に有効です。契約書作りにも一役買えるでしょう。