アウトソーシング3つの契約形態を使い分ける|各ポイントを解説

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アウトソーシング3つの契約形態を使い分ける|各ポイントを解説

インターネットを使った副業は、企業や店舗に属せず時間に縛られないで、自分の得意な知識や技術を活かす新しい働き方として大いに注目されています。

 

ただ、このような求人で気になるのは、どのような契約でどのような義務があるのか、つまり業務についての契約形態です。ここではインターネットに限らず、アウトソーシング全般における業務契約形態を解説します。

 

アウトソーシングでの契約形態の重要性

アウトソーシングでは、業務単位で外部の組織や人材に業務を委託します。そこで大切なのは、委託する側とされる側の責任と義務が間違いなく一致しているかどうかです。

 

単に業務を委託するとしても、指定した商品を完成した形で納期までにある数量を納品する業務と、ある場所で一定の時間立っているだけの業務とでは、責任のポイントが違います。とにかく、前者であれば納期に決められた数量を納品すれば、後者であれば決められた時間その場所に立っていればよいこととなり、どれだけのコストをかけるか、雨が降るか風が強いかといった条件は問いません。

 

業務委託では責任の所在や義務を細かく設定する必要があり、それは契約形態を使い分けることでも可能です。業務のアウトソーシングには、業務委託としての請負契約と準委任契約、それに加えて労働者を発注する労働者派遣契約の3つがあり、それぞれ責任と義務のポイントは異なります。

 

完成した成果を納品する請負契約

請負契約は、民法第632条に定められた業務委託契約形態の1つです。

※参照:民法(債権法) – 法務省

 

発注者が完成形や納期・数量を定める

請負契約では、発注した完成形がどのようなものか、発注者がその納期や数量を細かく定めることが重要です。そのため、納品の際には発注者による「検収」という手続きを経なくてはならず、その際に問題がみつかれば、受注者に修正させるか、あるいは損害賠償請求を行うことができるとされています。逆にいえば、納品までの過程は問わないことから、発注者が具体的に受注者の業務の指揮を取ることはありません。

 

受注者は納品義務を負う

契約を交わすことによって受注者には、発注者の求める完成形を納品する義務が発生します。契約成立後は、受注者から一方的にその契約を破棄することはできません。

 

また、一般的に報酬は完成形の納品後に支払われます。早く完成できれば早く受け取ることも可能ですが、時間がかかる業務の場合は資金繰りを含めて受注者にとっては難しい契約であるともいえます。

 

任された業務を処理する準委任契約

もう1つの業務委託である準委任契約は、発注者に任せられた業務をこなすことを約束する契約で、民法第643条および第656条に規定される「法律行為でない事務の委託」をいいます。

 

発注者は業務内容をまとめておく

準委任契約において発注者は、契約時にどのような仕事をどのように処理するか、どのくらいの期間かなどを細かく明確に取り決めておく必要があります。報酬は定められた期間や工数の単位ごとに支払われるのが通常で、やはり発注者には受注者に対する指揮命令権がありません。

 

受注者には遂行の責任がある

一方受注者には、なにかを「完了させる」義務はありません。指定された業務を指定された期間こなすことが求められます。

 

ただし、民法第644条が定める「職業や専門家としての能力、社会的地位などから考えて通常期待される注意義務(善管注意義務)」があるので、委託された業務を処理できるスキルがあることが前提です。そのため、業務をいい加減にしたり一般的な見込みほどこなせない場合は、債務不履行責任を問われる場合もあります。

※参照:民法 – 法務省

 

労働者を発注する労働者派遣契約

労働者派遣契約は業務委託と異なり、労働者を発注者に派遣するための契約です。労働者派遣法第一章第二条「用語の定義一労働者派遣」によって定められています。

※参照:労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律

 

発注者に指揮命令権がある

労働者派遣契約において労働者は、発注者の指示のもとで業務に従事します。つまり、発注者は労働者に対する指揮命令権を持つのです。労働者は、発注者の求める「業務に従事するに足る能力や技術を持つ」ことが前提であり、それを満たしている必要がありますが、その義務は受注者が負います。

 

受注者は発注者の指示を受ける

受注者には発注者の求める労働者を派遣する義務がある、つまり量としての人数を派遣するだけでなく、必要とする能力や技術・知識を持つ人材であることが必要な場合もあります。労働者は、業務にあたり原則として発注者から直接指示を受けることになります。業務によっては従事することで能力の習得を求められることもあるようです。

 

業務に適した契約形態を見極めよう

アウトソーシングには契約形態として、完成物の納品だけを求める請負契約、事務仕事を依頼する準委託契約、労働者を求める労働者派遣契約の3つがあります。契約するときは、発注者が何を求めるかで適した契約形態を使い分けることが大切です。

報酬や業務内容だけでなく、何に責任を持ってもらうのかに留意して選びましょう。

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